ものによって、生地って本当に違うんです。
私が作家活動を始めて、初めて作ったのはハンカチでした。ただ、ハンカチは専門外なので、日々学びながら制作しています。
前職のご縁で、長年ハンカチ作りに携わってこられた方にお話を伺う機会があり、「そうなんだ!」と驚くことがたくさんありました。
ちょっとマニアックなお話ですが、ぜひお付き合いください☺️
多くの作家さんがハンカチ作りに使うのは「コンバス」という生地です。
私も「ハンカチによく使われる生地です」と説明していますが、実はもともとバンダナ用の生地。頭に巻くためのもので、薄手ながら耐久性と吸水性に優れているんです。
一方、本来のハンカチは「綿ローン」という生地で作られます。
60番手や80番手といった細い糸で織られた、繊細で上質な生地です。
ちなみに、60番手はメンズ、80番手はレディースのハンカチに使われるのが本来の区別だったそう。こんな細かな番手の違いにも、ちゃんと意味があるのが面白いですよね。綿サテンも同じく80番手の細い糸が一般的で、100番手ともなるとかなり希少なのだそうです。
縫製方法にも種類があります。
ハンカチは「三巻」、スカーフは「千鳥巻き」で仕上げるのが定番。その中でもハンカチは、スタートした場所から一度も糸を切らずにぐるりと縫う「大阪巻き」が多いそうです。名前の通り、大阪にしかほとんどない特殊なミシンで縫われるんですよ。ちなみに風呂敷は、左右に耳があり、上下だけを縫製して仕上げるのが一般的です。
そして今回の夏の新作は、そんな学びを重ねる中から生まれました。
ハンカチとしてはもちろん、首に巻いてスカーフとしても楽しめるデザインです。
ただ、近年の酷暑を考えると、大判サイズは少し重たく感じるかなと思い、あえてコンパクトサイズにしました。
生地には、薄手でしなやかな80番手の綿ローンを使用。この生地が本当に素敵なんです!
薄手の綿といえば「やっぱりインド製が一番かな」と思っていましたが、それに引けを取らないほどの風合いです。
縫製は千鳥巻きにしました。
これはスカーフでよく使われる仕立てで、「四方のふくらみ」が生まれることで高級感が出ます。
だからこそ、ハンカチでもあり、スカーフでもある。そんな仕上がりを表現できたと思います。
……ちょっとオタクの早口みたいになっちゃいましたね😅
この新作は、7月19日・20日に開催されるハンドメイドジャパンフェスにお持ちします!
開催が近づいたらまた告知しますので、ぜひ楽しみにしていてください☺️
次回のブログでは、初めての大型イベント出店の感想を書かせていただく予定です。


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