やっぱりテキスタイルっていいよね

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前回少し触れた内容について、今回はしっかり書かせていただきます!
最近あらためて、テキスタイルの魅力と面白さを感じています。

ある日、テキスタイル作家さんとお話しする機会がありました。お話を伺って驚いたのは、その方が大学や専門学校でテキスタイルデザインを学んでいなかったことです。
なぜなら、テキスタイルはかなりニッチな分野だからです。

私が美大に進学した際、テキスタイルデザイン専攻の1学年はわずか21人程度。その中で男子はたったの3人でした。美大の中でもかなり少人数の学部です。だからこそ、独学でテキスタイルを選んでいる方がいると知ると、本当に驚くと同時に「ありがとう」という気持ちになります。
(ちょっと何目線?と思われたらすみません…笑)

でもそう思うのは、私が企業でテキスタイルデザインに携わってきた経験があるからです。
当時、「スカーフができるまで巡り」や「工場見学」などの企画をよくやってもらっていました。
そこで直面したのが、日本の生地産地の高齢化。以前は当たり前に作れていたものが、だんだん作れなくなっていく現実に直面しました。

もちろん、日本製はコスト面で厳しくなり、海外製に切り替わるのも自然な流れです。それが悪いとは思いません。むしろ、素材に合った産地を選ぶのは当たり前のこと。ただ、どこか心にぽっかりと穴が開いたような、寂しさがありました。

テキスタイルは、生地の特性を理解し、その上に自分のデザインを乗せていく作業。
根気のいるものです。
どんなに素敵な柄でも、柄が潰れてしまったら意味がありませんし、手触りもとても重要な要素です。

最近気になったのが「素材の誤表記」です。
その素材ではないはずなのに…という表示を見かけたことがありました。
もちろん、誰でも間違いはあるもの。怒りはありません。ですが、今は誰でも気軽にプリントできる時代だからこそ、ただ布にプリントするだけではなく、「テキスタイルデザイン」にもっと興味を持ってもらえたら…と願っています。
そして、改めて思うのです。
テキスタイルデザインって、ちょっと面倒じゃありませんか?
商品化するには素材表記が必須。もし誤表記すれば謝罪が必要です。
アクセサリーと違って、家庭用品品質表示法によって住所や電話番号(しかも固定電話)の
表示義務があります。さらに堅牢度や引き裂き試験などの基準も。

そんなハードルがある中で、あえてテキスタイルを選んでいる作家さんたちを見ると、私はただただ嬉しくなります。
テキスタイルには、他にはない楽しさと奥深さがあります。しかも、それは日本独自のものもたくさんあるのです。

少しでも多くの人がテキスタイルに興味を持ってくれて、関心を寄せてくれるような世の中になるといいな、と心から思います☺️
なので私自身が、まだまだ日々学んで、少しでも良い商品作りをしようと気合いが入りました!夏の新作を作る際、お世話になってメーカーさんに相談させていただきましたが、怒られてばかりでした(笑)それもまた次回に語らせていただきます。引き続きぜひお付き合いください。

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